魚でひとこと:大衆割烹あきら

仕入れから魚にこだわっています。経験を積んだ魚を見る目や 料理についてのひとことを、ここで紹介します。

■赤身と白身の話

正月恒例の箱根駅伝を見ていて考えました。これに引っかけてひとこと。
魚の身には、赤身白身があります。赤身の魚は、主に外海を回遊する魚です。まぐろ(鮪)やかつお(鰹)などです。白身の魚は、根付きの底魚に多いと言われています。かれい(鰈)・ひらめ(平目)・たい(鯛)などです。

まぐろ

外海を回遊する魚は、長距離ランナーです。箱根駅伝どころか、フィリピンや沖縄の海で生まれた鮪や鰹が、青森の大間沖で捕れたり、房総半島沖で捕れたりするわけですから、何千・何万kmも泳ぐ超・長距離ランナー、またはスィーマーと呼ぶべきか、です。

これに比べ白身の底魚は、長距離を移動しません。東京湾の鰈は、北海道までは行かないと思います。単なるグータラ物か?と思いきや、100mの短距離走者のような俊敏な筋肉を持っているのだそうです。砂底に身を隠し餌が来ると、猛ダッシュで口を開けて餌を捕る平目や鰈をテレビで見たことはありませんか?あのダッシュ力の源が白身の筋肉だそうです。

カレイ

長距離ランナーや短距離走者から程遠い我々(現役アスリートを除く)ですが、アスリートの魚達の筋肉を天に感謝しつつ味わいながら、 ひと時昔の運動をしていた頃の自慢話でもいかがですか?
パン食い競争だけは早かった、後3回勝てば甲子園だった、リフティングはあの頃??回は出来たとか。

マグロのオリジナル写真は、Photo by (c)Tomo.Yun

※文は追加しますが、不定期となります。